バイバイ原発京都

この集会が産み出されたきっかけ

当日会場カンパは383386円でした。報告させていただきます。 バイバイ原発3.6きょうと実行委員会

 

              武藤類子さんスピーチ(一部概要)全文

  武藤類子さん講演「福島原発の責任を誰がとるのか」7つのテーマ

 

(1) 原発の裁判について

 

  先日脱被ばく子供裁判について現実からほど遠い正しい判断から裁判所が忖度したものでした。しかしここにきていろんな裁判は一進一退の攻防戦ですが、大きな塊となり国。自治体・東電と闘っているように感じています。

東電旧経営陣を告訴した刑事裁判は一昨年3人無罪となりました。「このまま判決が決まることは著しく正義に反する」として控訴しました。今年中には控訴審が始まります。

 

(2) 福島原発の現状

 

 ベント用配管が途切れている、格納庫の蓋が高レベルの放射能なのに検知しない。検証しなおさなければならないレベルといえます。先日の地震で1・3号機の水位が下がり続けている、3号機の二つの地震計が故障していた。などと問題が起きる。東電の管理に対する悪質さが浮き彫りになりました。原発事故にとっての10年はたったの10年なんですね。

廃炉作業に1日4000人の労働者を投入しているというが実質事故の終息作業ではないのか。過酷な被ばく労働をして死亡者も20人いるということです。

ここにきて見学台を作ったが高いところで毎時100マイクロシーベルトあるところに高校生を含む一般人に見学させる。

またアルプス処理汚染水が124万トンになりました。トリチュウムのほか63核種が除去できずに残留しています。国は海洋放出しようとしています。これには多くの漁連、農林水産、観光業に加えて自治体の7割以上が反対・慎重を訴えていますマスコミが報道するようになり処分しないという方針転換を考えざるを得なくなっています。

 

(3) 新たな放射性物質の拡散について

 

 福島県に集められた除染土は1400万トンに上ります。中間施設に75%が集まり2045年までに県外に搬出するという法律ができていますが、県外の80%の人はこれを知らないのです。それまでに引き受ける自治体はないと思いますし、私は搬出すべきではないと思っています。

そのためか環境省は汚染土を再利用して減らそうとしていています。再生して拡散しようとしています。現在は飯館村の帰還困難地域で実証作業が行われています。汚染土の上に土をのせて花など食べないものを植え始めました。それが今、直接汚染度にキュウリやカブなど食べられるものを植える実験がされるようになりました。大学生などに紹介し各地に広めようとしています。

併せて木質バイオ発電の問題もあります。県内原発は廃炉なので再生可能エネルギーに力を入れています。数か所に建設されています。バイオは二酸化炭素の削減になるのか疑問視されていますが、放射能汚染された木を燃やすことが問題です。燃やすことで拡散し、残った灰を再生資材として使われることが懸念されます。事故の後にも新たな被ばくの危険性があります。

バイオ発電所は森林除染を変えるとして主要株主に東電と子会社がなり加害者が被災地で電気を売ることに憤りを感じます。

 

(4) 小児甲状腺がんについて

 

 当時2年に一度行われる18歳以下の検査だけでした。現在までに225人の人にがんやその疑いがあるとされています。検討委員会は多発ではあるが原発との関連は認められないとしています。委員の中には見つけなくてもいいがんを見つけ患者を苦しめているとか学校での検診は強制性があるという理由をあげ過剰診断といい、検査自体を縮小していこうという動きがあります。

学校の検査は希望者だけが受診することになっていますし、必要な施術を行っているだけだということです。県民健康調査以外で見っかった甲状腺がんを数に認めないなどの点も指摘されています。福島県にある「たらちね」による調査では学校での検診希望が80%ありそれも生涯希望する人が50%いました。放射能拡散を踏まえて子どもたちの健康を長期に見守ることを目的にしています。今後も続けるべきだと思います。

 

(5) 伝承と教育

 

   昨年9月に東日本大震災災害・原子力伝承館ができました。この立地条件は事故が続く原発から4キロで、中間処分施設の隣なのです。東はすぐ海で3・11クラスの地震が来れば津波で水没する恐れがあるそうです。そこに高校生などの修学旅行の誘致をしています。

 240万点の資料が集められ170点の資料が公開されています。しかし展示内容を決める有識者会議は非公開で行われました。議事録も公開されましたが一部は黒塗りのままです。開館直後の報道では「事故の実相は展示されていない」「安全神話を住民に刷り込んでいたことが伝わらず、事故の反省が伝わらない」「映像が多く実物の展示が少ない」と言われています。

私も「東電裁判で明らかにされた不作為」や「双葉病院の詳細な資料」などが展示にないと思いました。

 スピーディーが公開されなかったことやヨウ素剤が適正に配られなかったことなど事故対応の失敗や原発事故責任の展示がありません。災害の伝承とは起きたことをきちっと検証し反省し次への教訓を導き出すことを使命としていると思います。この3月にこれらの声を受けて変わるとは聞いています。

 

(6) 原子力勢力の復活

 

 復興化促進イノベーション構想の中で避難指示区域だった市町村に国際研究拠点が作られることになり、今、誘致合戦がされています。大学や研究所・企業などが参画し、除染や廃炉技術などを中心とする研究都市を産・官・学そして住民を巻き込んで作るということです。アメリカのハンフォードをモデルにして作ろうという。ここは長崎の原爆、プルトニュウムの施設です。磐城などの大学生をすでに視察に行かせています。コロンビア川への汚染、廃棄物の地下漏洩などアメリカ一汚染された場所だといわれています。そこに多くの研究機関や企業が集まり大きな街になったためにモデルとして挙げられたと思います。が、近隣の高校リッチランドの校章は今でも「きのこ雲」です。福島はようやく原子力の呪縛から解かれたにもかかわらず

 また原子力勢力のもとで事故や放射能の不安の声を封じられていくのではと危惧しています。

(以上概要)

 

(7) 本当の復興について

 

 福島の原発関連死は2300人に及び、118人が自殺、復興住宅での52人が孤独死しています。鬱やPTSが多くの避難者に見られます。事故前の20倍の基準の帰還政策が間違っていると思います。放射能が高いこと、お店などのインフラがと整わないこと、避難が長くなり避難先での生活が定着したことなどの理由で帰還はもちろん進みません。現在も全体の3割にも満たない。県は当初2020年までにゼロにするとして、始めは引っ越し費用を補助するなどして帰還政策を盛んに行いました。しかし、2017年に大規模な避難解除をするとともに賠償や支援を打ち切り避難者の切り捨てに舵が切られました。

 代りに新しい移住者の支援を始めました。復興予算によって避難地域であった12市町村に他地域から移住しそこで就業や起業する人には最大200万円の支給を行うとのことです。一方で避難者の方々はこの10年ご自身の努力によって生活の再建を目指してきましたが、なかには避難先の公営住宅の提供が終了しても新しい住まいを探すことができない方もいます。県はその人たちに2倍の家賃を請求したり、裁判を起こしたりしています。親族の住所を調べたりして暗に圧力をかけるという事件もありました。

 事故から10年被害者は事故が無ければあったはずの10年を失い違う10年を生きてきました。事故で失うものは家や仕事だけではなく、お金には換算できない人や地域とのつながり、長く伝えられてきた伝統行事、季節と共に自然と触れ合う楽しみもあります。それらを失うことは生きる尊厳を失うことになります。それがなかなか伝わらないし、損害賠償でも認められない状況です。

国と県はイノベーション構想をうたい新しい事業に莫大な復興予算をつぎこんでいます。そこではまた原発関連企業が集い利権を得ています。産業も変わってしまい今行われている復興とは故郷が元に戻ることではなく知らない人が住む知らない町になっていくのだな~と思います。

ある役場の新庁舎完成のイベントにスタッフが着ていた服の背中に「振り向く暇があったら前にすすめ」。人災である原発事故の被害者に対して、起きたことを忘れ復興、復興と前を向くことだけを強いています。

3月25日にはオリンピックの聖火リレーがJビレッジからスタートする予定です。この場所は東電が7・8号機を認めてもらうために福島に寄付した。事故後に終息作業の拠点として東電に貸し出され充分に除染しないまま県に返されました。指定廃棄物並みの放射性物質を密かに敷地内に保管していたといういわくつきの施設です。

 安倍晋三前首相のアンダーコントロールという嘘から始まり復興五輪という嘘を塗り重ねコロナというおまけまでつけられた茶番に「福島はオリンピックどころじゃねえ」といいたいです。

10年行われてきたことは事故の問題を見えなくして幕引き目論見、被害者を切り捨て放射線防護を大きくゆるめ、原子力産業に再び利権を与えその復活を許すことではないかと感じています。

これからの時代は核の問題に加えて気候変動やそれに伴う激甚災害そしてコロナのような病気が世界を襲うかもしれません。若い人たち、子どもたち、未来の世代に向けて何ができるのか原発事故を経験した一人の大人として考えなければなりません。地球に生きる一つの生物として全生命の深化であるこの星を少しでも傷つけずに存続させる努力をしていきましょう。

ゲーリースナイダーの詩「子どもらによせて」

 せまりくる峰々に登るとき君に君たちにそして君たちの子どもに寄せる一言を、離れ離れにならずに花々を学び花々の道を装い軽く歩いて行けよ。離れ離れにならずに花々を学び花々の道を装い軽く歩いて行けよ

    原発賠償京都訴訟団原告 萩原ゆきみさん あいさつ

 共同代表の萩原です。裁判所にTPSDアンケートを提出しました。そのうち避難してきた子どもの6人に一人が引きこもりや不登校になっていることがわかりました。私の末娘もそれに近いものがあります。最近私もTPSDのアンケートでインタービューを受けました。そこで避難当初の話をするととても悲しくなるのはなぜなのか?考えることができました。子どもたちと3・11以降充分にかかわれなかったことが私の「トラウマ」になっていることに気づきました。

 しかし「原発事故が無ければこんなことにならなかったのに」と思うことはもちろんですが、避難当初からの自分の行動は仕方がなかったことだと思っています。それからもいろいろと学びました。私が癒されることで娘も癒されることがわかりました。かといって原発事故のことを忘れることもできません。でも活動にのめり込んでいては自分も家族も癒せないし、生活も立ちいかないしとジレンマが続いています。例え世界中の原発が廃炉になっても、娘が人生に絶望していたり自殺を考えていたりしたら本末転倒になってしまいます。

 また誠実で笑顔もありいっけんお元気そうに見えるある避難者さんにこんな質問をしてみました。「バイバイ原発の発言内容を考えているのだけどあなたにとってこの10年はどんな10年だった」と聞くと「一言では語れないけど、本当に頑張った。」とたった一言漏らして肩を震わせて泣いておられました。私には痛いほどその気持ちが伝わってきました。

毎週金曜日の関電前行動や各地のセミナーなどに私たち避難者がご一緒できないのがとても辛くて申し訳なく思っています。ですが私たち避難者も未来を心配してばかりでは生きられません。なんとか希望を見出そうと日々懸命に生きています。そんな中で脱原発社会を目指してくださっている皆さんがこうして大勢おられることに私たちがどんなに励まされているかわかりません。本当にありがとうございます。

 「バイバイ原発3・6きょうと」報告スピーチ、その2

              橋田秀美(若狭の原発を考える会)

「バイバイ原発3・6きょうと」には臨機応変に若狭の老朽原発再稼働の動きに抗議する現地申し入れや、全国大会を開催したり、議会の傍聴を始め、危険性を訴えるビラまきを実行委員会として一貫して行ってきました。ついには関電社長、福井県知事、経産大臣の三者会議を行うなど猛烈な国の肩入れの元、エネルギー長官が議会や首長にトップセールスという行動までしてきました。それらをつぶさに見、抗議してきた若狭の原発を考える会の橋田秀美さんが「老朽原発動かすな」に絞って熱いメッセージで訴えました。

   「3.6バイバイ原発アピール「老朽原発うごかすな!」

「若狭の原発を考える会」の橋田です。が、今日は主に「老朽原発うごかすな!実行委員会」の一委員としてアピールをさせていただきます。

さて、若狭には稼働から40年をはるかに超えた3機の老朽原発があります。稼働から46年、45年、44年になる、高浜1号機、2号機、美浜3号機です。原発が老朽化すれば、危険性が急増することは多くが指摘しています。ところが「40年越え運転は、例外中の例外」としながら、規制委員会は2016年に、この3機の運転延長を認可しました。しかし、認可後、関電の原発に関して蒸気発生器の減肉・損傷、原発再稼働準備工事中の死亡を含む人身事故、原発マネーの不正還流など、トラブル、事故、不祥事が頻発しています。関電が原発を安全に運転する資質と体制を有していないこと、また、新規制基準が不完全で、規制委員会の審査が極めていい加減であることを示しています。再稼働認可を取り消すべき事態です。

今、そんな若狭の老朽原発再稼働を巡る状況が、目まぐるしく動いています。高浜1.2号機を抱える高浜町は、日本初となる老朽原発の再稼働にいち早く同意を表明した自治体となりました。続いて美浜町も、美浜3号機の再稼働に同意しました。また、「使用済核燃料の中間貯蔵地を福井県外に示さない限りは、老朽原発再稼働の議論には入れない」と言っていた杉本福井県知事が、2月12日、関電の「2023年末を期限として候補地を示す」という報告を受け、態度を一変させ「一定のめどが示された。」として県議会に老朽原発再稼働の議論を促しました。資源エネ庁や経産省など国からの後押しが相当のものだったことは想像できます。しかし、二度にわたる約束破りを経て、更に3年後まで先送りするという、関電の欺瞞を前に変節した杉本知事に、今、県議会は紛糾しています。

高浜1、2号機の、特重施設いわゆるテロ対策施設の工事期限が本年6月、美浜3号機は来年10月と迫っていますが、工事終了の見通しは示されておらず、たとえ今うごかしたとしても、すぐに停止となります。それでも政府や関電は、たとえ1か月でも稼働して、60年運転への実績を作りたいのだと考えられます。

 老朽原発再稼働への危機感を強く認識した私たちは、ほぼ3年前から「老朽原発うごかすな!」の大行動を始めました。高浜原発から関電本店まで歩いて繋ぐリレーデモ、その逆コースを歩く関電本店から美浜町までのリレーデモ、関電本店前、高浜町、美浜町における全国集会も複数回開催しました。関西・福井各地において「老朽原発うごかすな」をテーマにしたキャンペーン期間設定、関電や原発立地自治体、規制委員会などへの申入れ・抗議ハガキ送付行動も実施しました。昨年から今年にかけてはコロナ禍における運動の在り方を、苦悩しながら必死に模索しました。結局、実行委員会は、コロナなど無いかのごとく進められる原発再稼働工事や、原発内でコロナ感染者発生が相次ぐ中でも運転を止めない関電や政府に対して、我々が行動を自粛・委縮することはできないという意識統一を確認しました。

 昨年9月6日の「老朽原発うごかすな!大集会inおおさか」には、日本列島のほとんどの集会やデモが取りやめられる中、全国から1600名もの方が大阪に結集され、途中からの大雨にも負けず、堂々のデモ行進も貫徹されました。昨年秋から冬にかけては、高浜町、美浜町、また舞鶴市においても、議会が老朽原発再稼働に向けた議論をすると聞いたら、その都度議会傍聴や、抗議行動に駆け付け、その回数は10回にも及びました。こうした緊急行動がすぐさま実行できることが私たちの運動の特徴です。このような取組みに、これまで一緒に行動することのなかった組織や団体がその垣根を越えて賛同、参加され、「老朽原発うごかすな!」を合言葉に連帯の輪が広がっていることを実感しています。

 先月、起こった福島県沖地震。10年前、福島原発過酷事故を経験した人々はどんなにか胆を冷やされたことだろうと思います。広島、長崎そして福島まで経験した私たちが、老朽原発再稼働を許すようなら、世界から笑い者のそしりをまぬかれません。「原発全廃」は、犠牲になられた方への唯一の弔いです。故郷を奪われた被災者、避難者の方へのせめてもの癒しです。そして未来への希望です。7年間、若狭に通い、住民の方の声を聞きました。「40年超え運転は絶対あかん!」が圧倒的多数です。

みなさん、若狭の老朽原発はまだ動いていません!関電は美浜3号機を本年1月に再稼働させる予定でした。もう2か月遅れています。まだまだ、私たちの闘い如何では、十分老朽原発は止められます。今が正念場です。老朽原発再稼働阻止を突破口に、全原発の廃炉を実現しましょう。

3月20日は、高浜町にて、「関電よ💢老朽原発うごかすな!高浜全国集会」を開催します。

 京都、大阪、滋賀からバスを配車します。ぜひ、みなさんのご参加をお願いします。

    「バイバイ原発3・6きょうと」報告スピーチ、その3

「原発事故から住民を守る対策の相次ぐ後退」=市川章人(日本科学者会議京都)私は原発事故から住民を守る対策の問題点と、私たちの課題についてお話をします。

 原発事故に対し国が2012年に原子力災害対策指針いわゆるガイドラインを作りました。それに基づいて県市町が避難計画を作っています。しかし指針はもともと住民合意を最課題にしていません。ためにその後も内容は後退しております。

●安定ヨウ素の配布の中止

 混乱を減らすという口実で減らしたのは被ばく対策です。その典型が2015年指針の改定が行われました。それまで予定されていた30キロ~50キロの間のPDAUPZの設定と予測設定、スピーデーの活用を取りやめました。そして放射性物質が来てから安定ヨウ素材を飲んでからでは効果がないという理由で配布をやめました。

 この逆立ちした考え方に追従して京都市は右京区・北区・左京区の25,000人分の安定ヨウ素材の備蓄をやめています。さらに2018年には指針では被ばく防護の内容を努力目標に下げてしまいました。

このように現状災害対策指針は原発再稼働を大前提に、原発事故があっても住民が守られているようなみせかけをしています。

●屋内退避は放射能の避難基本から外れている

 その一つが屋内退避の問題です。原発から半径5キロの外側の人に対しては屋内退避が適用されます。避難指示はよほど放射線量が高くならない限り発出されません。内閣府は屋内退避が充分効果的であり数日以上続けることもあり得るとまで言っています。しかし放射線物質を含むプルーム空気の流れが来るにもかかわらず逃げないということで放射線防護の基本から外れています。実際プルームからのγ線は木造家屋ではたった10%しか減らすことができません。また、閉めきった屋内にいれば内部被ばくは避けられるというのは事実からかけ離れています。普通の建物では完全密閉にはできず、必ず放射能プルームは侵入してきます。特に物質が気体の場合は深刻です。国内退避が長引くと密閉性がどうであれ屋内に留まる放射性物質の合計量がみな同じになることです。それは入りやすい建物では出やすいのですが入りにくい建物では液が入ればなかなか出ていかないからです。

 結局放射性物質の合計量は屋外にいてプルームを浴びたのと全く同じになります。屋内退避はなんの効果もないということになります。1時間続くプルームがあった場合、おおよそ半日屋内退避をしたら同じ結果になります。原子力規制委員会が研究委託した内容でもが同じことを指摘されているんですが

 もちろん公表しません。

 被ばくを避ける基本は最善の対応としてはプルームが来る前に避難すること、この点は国際原子力機関IAEAでさえそのように言っています。やむを得ず屋内退避をする場合は安定ヨウ素が不可欠です。しかも1日以上屋内退避をしてはならない。とまで言っています。避難についてはみんなで逃げるを合言葉に使用ではありませんか。

●自治体は主体的に調査と検証を

 原子力災害は個人だけでは対応できません。特に決定的なのは自治体対応です。災害から住民を守るこのことが我々住民に最も身近な自治体の責務です。ところが昨年12月舞鶴市など北部で老朽原発の再稼働の説明会が原子力規制庁、関西電力、エネルギー庁合同で行われました。認定現状が大前提の身勝手な説明であるにもかかわらずこれを「いい説明だ」という率先して納得する組長がいます。これらの組長は責任放棄に等しいものです。様々な問題に自治体は主体的に調査と検証を行うべきです。住民は自己責任で逃げざるを得ないような状況を放置することは許せません。自治体には何よりも実効性のある対策を徹底追及する自己責任があります。そういっても多数の住民のひなんは容易なことではありません。複合災害の可能性もあり実効性に大いに疑問があります。そこで重要なのは自治体に実行性があるかないか実態をリアルに把握し検証させることです。そして、住民を守る確信が得られないときは原発再稼働は認めない、これが自治体の取るべき態度です。アメリカでさえ住民のアンケートが実効性がないから原発の設置を認めていません。すでに作った原発でさえ廃止をしています。

 国や電力会社に追随する自治体、どうせ行政は信頼でいないといって放置するのではなく、住民を守る法的責任を果たせという要求を具体的な内容で突きつけ実行させる取り組みを強めようではありませんか。

((●見出しは堀内による)

 

    「バイバイ原発3・6きょうと」報告スピーチ、その4

脱炭素社会に向けたエネルギー政策

                     延藤浩之 (気候ネットワーク)

●原発事故後にエネルギー転換できなかった失敗

 皆さんご存じのように1997年12月に京都議定書が採択されました。地球温暖化の解決に向けそしてパリ協定につながる大変貴重な世界の約束です。しかしながら日本政府は原発を温暖化対策の柱に位置付けました。これがそもそもの間違いでした。この温暖化対策はCO2も削減できず安全でもなく安価でもない大変不適切な政策でした。それを現出したのが2011年3月11日で取り返しのつかない被害を生み出してしまいました。その時省エネや再生可能エネルギーに転換するべきでしたがそうはなりませんでした。

 CO2の最も排出量の多い石炭火力発電所が増加しました。世界では気候変動対策の第一歩である石炭火力発電所の削減に向かっていることに逆行するものです。原発や石炭火力を中心にしている大規模集中型の電力システムは省エネや再生可能エネルギーの普及を妨げます。その電力システムは原発と石炭を抱き合わせて成り立っています。

●まず石炭火力発電所を止めよう。炭素税などの導入

 私たちはまず石炭火力発電所を止めることが原発ゼロへの近道だと考えています。ではどのような方向に進むべきでしょうか。今ある省エネや再エネの技術は脱炭素社会を実現するために充分なものです。夢のような技術は必須ではなく、CCFや次世代原子炉に頼る必要はありません。炭素税などのカーボンプライシングや適切環境アソシメント制度などを導入し地域が主体になって今ある技術を早急にそして着実に進めていくことが必要です。

●再エネ電気は変動するがコントロールできる

 世界は再生可能エネルギーに100%向かっています。再エネは雇用を生み地域を活性化させます。もちろんCO2の大幅削減もできます。また、総コストも大幅に下がってこれからも低下していくことは間違いありません。再エネは不安定という言葉は適切ではありません。再エネの電気は変動するものです。それを安定的にコントロールする技術が今はあります。しかしながら再エネにも課題はあります。といってあきらめてしまうとそれよりも何倍も環境負荷や事故のリスクの大きいものが残ってしまいます。私たちは再エネの環境負荷を下げ地域や市民にメリットのある再エネ普及に取り組んでいます。市民や地域のために設置する再エネへの支援や協力を行ってください。

●パワーシフトも脱原発への近道

 もう一つ重要な取り組みにパワーシフトがあります。旧来型の電気を販売する電力会社ではなく再エネを中心に電気を販売している電力会社、地域が課題の解決や市民活動を支援する。新電力会社に切り替えることがパワーシフトです。

 私たちが連携しているテラエナジーやカンタンエナジーという電力会社があります。電力の切り替えはとても簡単です。多くの人がパワーシフトを行えば脱原発や再エネ普及の効果も大きくなります。そして現在第5次エネルギー基本計画の見直しが行われています。現在の計画の2030年の電源構成は原発や石炭火力発電の割合が大きく大変問題のある計画です。今こそ透明性のある議論がなされ望ましい計画に変換することが不可欠です。この点にも注視し私たちの声を届けていく必要があります。

 気候危機の状況も原発のない社会を実現するために残された時間は余りありません。これから数年間も私たちの選択と行動が問われています。適切なエネルギー計画が導入され省エネや再エネが当たり前になりもっと豊かで公平で平和な社会に移行することが私たちが目指している脱炭素社会です。

(●見出しは堀内による)

バイバイ原発サウンドデモフライヤーPDF  

(13:00開場 雨天決行)